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ロータス神奈川侃々諤々

Vol. 12『経路依存性 path dependence 過去の慣習を打破する』

まだまだ寒い日が続いております。この季節は、体調も崩しやすく、コロナの勢いも増してきておりますので、今まで同様の「マスク・手洗い・うがい」の感染予防対策が大切になります。

昨年の報道で、コロナ感染拡大の防止策として、5人以上の会食を控えるよう呼び掛ける中、国民の代表である政治家が8人以上の人数で会食を行っていたことを覚えていますでしょうか。その話題に対し、「真面目に自粛するのがバカらしい!」「国民に自粛を押し付けておいて政治家がとる行動ではない!」などさまざまな批判が殺到しました。

なぜ、コロナの終息が見えない中、非難を浴びると分かっていながら、政治家たちはこのような行動をとってしまったのでしょうか。「今までも同じようにしてきたから、今回も同じ行動をとっても大丈夫」という経路依存性によってとった行動ではないでしょうか。

皆さまは、経路依存性という言葉をご存知でしょうか? 経路依存性とは、経済学用語であり、過去の決定、経緯が合理的でないにもかかわらず、今でも制約を受けるという理論をいいます。

私たちの身近なところにもさまざまな経路依存性があります。 パソコン等のキーボードの配列は経路依存性の例として有名ですが、それ以外にも、人の右側通行、車の左側通行、年金制度、健康保険制度、終身雇用制度、年功序列、新入社員の一括採用など関りがあるものがたくさんあります。

私たちの行動・考え方も経路依存性に陥ってはないでしょうか。
仕事やプライベートで物事を深く考えずに、「今までも同じようにしてきたから、今回も同じようにしていれば大丈夫」という行動をおこしていませんか?その行動・考えこそが、過去の決定、経験に捉われた経路依存性です。時代が変わり、過去に捉われた答えだけが正しい答えなのでしょうか。

すべての経路依存性が悪いことではありません。変えなければいけないのは、時代にそぐわない非効率的な経路依存性です。テレワークにより不要になった仕事の業務、働き方、仕事の評価制度等、過去の制約を受ける必要はありません。
コロナによって働き方、考え方が大きく変わる今こそ抜本的に改革を行うチャンスです。

過去の慣習を打破し、次に活かすことが出来る行動を考えなければならない時代の到来と捉えてみるのも一つの我々現代人に与えられた使命ではないでしょうか。



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